蓋付きの煮物椀を溜塗で仕上げています。先にご紹介している汁椀よりひとまわり大きなサイズは煮物を盛り付けるのに最適です。

『これだけは手を加えなければならない・・・。しかしこれ以上手をかける必要はない・・・。』の心で作られています。

40代前後の女性に人気がある商品です。「こういうもので出されると、ちょっともてなされた感じになるんやろな」と山本さん。コーヒー盆や紅茶盆としてだけでなく、お寿司やサンドイッチなどを盛る盛器としての使い方もおすすめです。

このお盆は、作るほうにとっては木を少しも無駄にしないで出来ること、使う人にとっては積み重ねてもコンパクトに収納できることが特長です。

『使えば傷が付いて当たり前。使わんものを買って大切にしまい込んでおくほど無駄なことはない。使うことで自然に付くような傷くらいなら気にならない、というのも、きちんと作られた漆のもののいいところやでな。』

もともと片口は銚子にお酒を移す道具（酒器）として利用されていましたが、その形がおもしろいことから、今日では煮物を入れたり酒のつまみを入れたりする器として利用されることも多くなりました。

『僕が作るものは、自分の生活に必要だということが基本にある。そして使いやすいもの作りを心がけている。』